好きをシゴトにし続け、歩んできた道のり。「競馬ファン」と「競馬業界」への想いを起点にビジョン実現へと邁進する、クリエイターインタビュー。

更新日2024-01-11 更新

創業当初から私たちモブキャストグループは、クリエイターと様々なサービスやコンテンツを共創し、多くのワクワクを生み出してきました。

強い想いを持ち続けるクリエイターの魅力を、採用担当の視点でご紹介したいと考え、私たちと共に意義あるサービスコンテンツを創出するクリエイターのお一人に、お話を伺いました。

ご紹介するのは、【競馬の「民衆的スポーツロマン派」を増やし、この人たちの為に競馬業界にイノベーションを起こす】というビジョンを掲げる株式会社クラウドホースファーム 代表の吉田安寛さん。今までにないコンセプトで、競馬の楽しさやロマン、「推し馬」愛を、競走馬ファン同士で共有し合えるサービスの開発に取り組んでいます。

吉田さんの自称「競馬バカ」まで至った経緯やブラさなかった仕事選びの軸、競馬業界に対して抱えている想いなど、濃密に語っていただいたインタビューです。
※過去に公開したインタビュー記事を、2023年12月に再編集しています。

「自分が楽しいと思うものを、みんなにもシェアするような仕事に就けたら」— 銀行の内定を断ってスタートした、ゲーム業界でのキャリア。

— まず最初に、吉田さんのこれまでの経歴を教えてください!

これまでずっと、ゲーム業界一筋でやってきました。

大学卒業後の初めの就職は、地元の地方銀行から内定をいただいていたんです。でも、どうしてもエンターテインメント業界で働きたいという想いが諦めきれなかった。

そこで、コーエー(現コーエーテクモゲームス)のシミュレーションゲームが大好きでよく遊んでいたということもあり、同社の新卒採用募集に応募しました。就職活動のかなり後半でしたが、運良く滑り込むことができました。

両親は「せっかく銀行に就職が決まっていたのになんてことするんだ!」と呆れていましたが(笑)それでもエンターテインメントの仕事がしたかったのは、「自分が楽しいと思うものを、みんなにもシェアするような仕事に就けたら幸せだな」と思ったからです。

銀行も含め他の業界にも人を幸せにする仕事はあると思いますが、これまで僕の人生においてダイレクトに自分をワクワクさせてくれたのは、エンターテインメントでした。

コーエーで10年間プログラマーを経験した後に、カプコンに移りゲームのディレクターをしていました。当時出会ったのが、専務取締役だった岡本吉起さん。2003年に岡本さんがカプコンを退社されゲームリパブリックを設立され、僕も誘っていただき移籍しました。

実はゲームリパブリックで、モブキャストの最初の携帯端末向けゲームを開発したことが、現在まで続くモブキャストとの縁の始まりなんです。この時に創ったゲームがヒットしたのをきっかけに携帯端末ゲームの可能性を感じ、2005年にスクエア・エニックスに移り、携帯端末ゲームのディレクターとして経験を積むことに。モブキャストには2007年にジョインし、上場後は経営メンバーとして参画しました。

そして2020年、僕の50歳の節目に、ゲーム業界で培ったエンターテインメントのノウハウを活かし、もう1つの大好きなことである「競馬」関連の事業を行う「株式会社クラウドホースファーム」を、モブキャスト初の社内ベンチャーとして設立しました。

(↑写真は愛馬「マロリン」のレース前の様子)

僕が「競馬バカ」になり、「サラリーマン馬主」になり、「競馬関連企業の代表」になるまで。

—「ゲーム」「競馬」と、まさに好きなことをシゴトにしてこられたんですね!それって簡単なことではないと思います。そんな吉田さんの競馬とのストーリーについて聞かせてください!

競馬と初めて出会ったのは、大学3年生の時です。

世の中がオグリキャップブームに沸いていて、男性だけでなく同世代の20歳そこそこの女性が当たり前に競馬の話をするくらいの大ブームだった。自然とそれに飲み込まれる形で競馬に触れるようになりました。

最初はお付き合い程度の趣味といったところでしたが、1990年のオグリキャップの有馬記念ラストランの劇的な勝利を見たことがきっかけで、競馬の新しい魅力に気付きました。

オグリキャップの歴史— すごく強かった時代と調子を崩した時代や、生まれてからの軌跡があり、ラストランでスター武豊が乗る。それでももう勝てないのではという空気感の中で、大勝利を収めるんです!このレースに至るまでのストーリーがあるから、みんなが熱狂するんだということを肌で感じました。

それまでは競馬はギャンブルの一つとしか見ておらず、レースの興奮を味わう瞬間的なものと捉えていました。しかしこれ以降、競馬は年単位の長いスパンで繰り広げられるドラマのように感じるようになりました。

その後さらに踏み込んで特定の馬のファンになるきっかけをくれたのが、アルバイト先のマスターでした。マスターが無類の競馬好きで、当時ミホノブルボンという「栗毛の超特急」の異名を持つ馬がいたのですが、マスターがこの馬の凄さを延々と語るわけです。

やっぱり気になるので、ミホノブルボンのレースは見ますよね…あれよあれよと連勝して、皐月賞、ダービーを無敗で圧勝…気が付いたら、僕もミホノブルボンのファンになっていたんです。

でもここまでは普通の競馬ファンが生まれた、どこにでもある話。僕を「競馬バカ」のレベルに引き上げたのは、コーエーでのある競馬好きの方との出会いでした。彼は僕にとって競馬の師匠のような存在で、「彼無しに今の僕は無い」と言っても過言ではありません。

その方は、競馬ゲームを創りたいがためにリクルートを退職しコーエーにジョイン。入社時点では競馬ゲームを作れる確約はなく、ギャンブルである競馬の企画を通すのは難しい社内状況にも関わらず、情熱で企画を通してしまったんです。そして生み出したのが、あの「ダービースタリオン」と双璧をなす「ウイニングポスト」。これが大ヒットとなりました。

そんなことを成し遂げた方が、ペーパーオーナーゲーム(POG)のコミュニティを社内で立ち上げることに。競馬ファンの僕としては、「ぜひとも彼と親しくなりたい」「一緒に遊びたい」という想いで、このコミュニティに参加しました。

※(採用広報担当からの補足) POGとは、実際にいる競走馬の仮想の馬主になって所有馬の競走成績を複数人で競いあうゲームです。詳しくはこちら|ペーパーオーナーゲームとは

これがまた競馬に対する視野を広げてくれるきっかけになりました。1頭の馬を指名するために、たくさん下調べする必要があるんです。母や父の血統はもちろんその兄妹の成績や、生まれた牧場や、調教師、馬主など…すると、今まで見えてなかったドラマが見えてくるんです。

今でこそPOG用の攻略本などたくさんの情報が手に入りますが、当時はそこまでメジャーではなくて。だから、競走馬の名簿みたいな「コルト」という本を愛読してました。

その本は、当歳馬と1歳馬の約1万頭の血統表と、わずかな読み物で構成される電話帳みたいな感じの書籍。ハワイへバカンスに行った時も、それを持参してビーチで延々と眺めていました(笑)。自分でも「これはやばい。師匠のようになりつつある!」と自覚していましたが、もう止められません。

その後、仮想馬主では飽き足らずに、一口馬主に手を染めました。2015年にはJRA馬主資格を取得。2017年に競走馬の競り市で1歳馬を購入し、ついに念願である馬主となりました。

(↑愛馬「マロリン」を競走馬の競り市で購入した際の記念写真。名前の由来となった奥様と共に。中央に映るのが吉田さん)

この愛馬は、妻の名前と競馬のロマンにちなんで「マロリン」と命名。2019年の夏に、待望の初勝利を収めました!(「競馬のロマン」という表現に込めた想いについては、この後詳しくお話します)

このように長い年月と共にどっぷりと競馬の魅力にはまり、ついには競馬関連企業「クラウドホースファーム」を起業するに至ったのです。

裏側にあるドラマから、自分の「推し馬」に出会うという魅力。

— 「好きをシゴトに」を突き詰め、起業に至ったのですね。そんな吉田さんにとって、ズバリ競馬の魅力とは何ですか?

短い言葉で説明するのはとても難しいのですが、競馬ってどの角度から捉えても、その裏側の見えないところにドラマがあるんです。

そんなドラマに気付くと、「この馬を応援したい」と思うようになります。 そんな風に好きな馬ができて応援するようになり、そのうち競馬場に足を運び応援するようになる。何年後かにはその馬が引退しますが、そこから繁殖につながり、その子供をまた応援する… そうやって自分の「推し馬」を応援し続けたくなるところが、僕にとって競馬の最大の魅力だと思います。

僕たちの会社「クラウドホースファーム」が運営するYouTubeチャンネルでは、競馬の裏側にあるドラマをご紹介し、「推し馬」を発見すること、そして馬を応援することをお手伝いしています。(「推し馬」という言葉に、僕なりに感じている競馬の魅力を集約しました!)

(採用広報担当からの補足)「クラウドホースファーム」は、YouTube「yossyの推し馬チャンネル」を運営中。スポーツロマン派の競馬ファンの拡大を目標に、競馬の持つスポーツとしての魅力を伝えています。現実の競馬で起きた出来事をモデルにして創作したシリーズでは、名馬たちの背景にある物語を、面白おかしく動画にして配信中。

「今までにないコンセプトで、多くの競馬ファン同士で共有し合えるサービスを作り上げたい」

— 「クラウドホースファーム」設立によって、吉田さんが実現したいこと、またその根底にある想いとは何でしょうか?

「クラウドホースファーム」は、競馬の「民衆的スポーツロマン派」を増やし、この人たちの為に競馬業界にイノベーションを起こしたいというビジョンを掲げています。

血統のロマン、馬と人の関わりが織りなすロマン、好きになった競走馬を追い続けるロマン…競馬やそれにまつわるストーリーにロマンを感じ、その魅力にワクワクしている「スポーツロマン派」のニッチなファンは、日本のみならず世界中にいます。

競馬の持つ他のギャンブルにはない楽しさやロマンを、今までにないコンセプトで、多くの競馬ファン同士で共有し合えるサービスを作り上げたい。そして最終的には、集まってくださった競馬ファンのみなさんで支える、自分たちの牧場を作りたいと考えています。

↑奥様と愛馬「マロリン」に会いに厩舎に行った時の写真)

競馬のロマンの一つが、競走馬の血の継承と配合なんですが、この部分は競走馬の生産者やオーナーブリーダーでない限りタッチできないのが現状。僕はサラリーマンの身で長年一口馬主をやってきて、競走馬の生産のフェーズから小口で出資できる仕組みがあれば、より深く競馬を楽しめると感じてきました。

競走馬の生産って博打性は強いのですが、その分たくさんの夢を見られる部分。それを一般の競馬ファンにも手の届く範囲で体験できる仕組みをつくり、今までにない競馬体験を味わってもらいたいのです。

またたくさんのファンの力で競走馬の一生を支える仕組みがつくれれば、競馬業界が抱える、行き場のない引退馬の問題にも少し手を打てると考えています。競馬への恩返しの為にも、この取り組みにチャレンジしたいです!

— 今後の「クラウドホースファーム」の目指す未来に向けて、取り組んでいることはありますか?

僕たちの想いを叶える第一歩として、「推し馬」愛溢れるスポーツロマン派の競馬ファンに向けた、遊べる競馬SNSプラットフォーム「オシウマチャンネル」を開発中です。

現在はその「オシウマチャンネル」のコア機能の一つ、競馬ファンが「推し馬」への愛を昇華させ遊べる競馬ゲームの開発を加速させるべく、共に働いてくれる仲間を募集しています。

現在募集中なのはゲームのリードプランナーなので、要件としてスキル面はもちろんあるのですが、一番に競走馬や競馬ゲームなど競馬が大好きな方、そして他人や生き物の気持ちを理解しようとする心をお持ちの方をお迎えしたいと考えています。

「クラウドホースファーム」は、競馬ファンによる競馬ファンのためのスタートアップ企業。ここで、競馬ファンである方ご自身がワクワクする競馬ゲームの企画・開発・運営全般に携わっていただき、共に「競馬業界にイノベーションを起こしたい」というビジョン実現に向け歩んでいただけたら。そんな風に考えています。

— これからの吉田さんの物語、本当にワクワクしますね!では未来の仲間に向けて、クラウドホースファームをどんな会社にしていきたいか、今後の抱負を教えてください!

一番に、ファンファーストの、ファンの皆さんに愛される会社にしていきたいです。そして自分たちも大いに楽しみながら働ける会社でありたい、と思っています。

ファンファーストは、ゲーム業界で長く仕事をする中で僕自身が一番大切にしてきたことです。これを一番にしていかなければ良いサービスは生まれないし、ファンもついてこないということを長年の経験の中で学びました。

その想いは、クラウドホースファームでも大切に引き継いで、事業に取り組んでいきたいと思っています。

(↑最前列の左に走るのが愛馬「マロリン」)

モブキャストグループは、共にはたらく仲間を募集しています!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

クリエイターとサービスコンテンツを共創し、多くの感動とワクワクを生み出してきたモブキャストグループ。今回は、そんな私たちと共に歩みを進める 株式会社クラウドホースファーム 代表の吉田安寛さんのお話をご紹介しました。

今後もさらなる事業拡大を通じて、世界から受容される「心からの感動とワクワク」を創出していきたいと考えています。

そのために必要不可欠なのが、ビジョンへと続くチャレンジングな旅路を共にする「仲間」です。ワクワクする未来に向かって共に邁進できる仲間たちとご一緒できることを、今からとても楽しみにしています!

RECRUIT INFORMATION

採用情報はこちらから

募集職種一覧
CONTACT US